軒の出(のきので)は、間取りや外観を決定するうえで大切なものです。
どのくらいの長さにするか、それによってメンテナンスや住み心地も変わってきます。
軒の出は900mmがおすすめ!
私の家も軒の出は900mmです。
メリットが一番あるのがこの数字なんです。
軒の役割と日差しの関係を理解すると、
軒の出が900mmあると良い理由が分かります!
- 軒の役割
- 軒の出と夏・冬の日差しの関係
- 軒の出は900mmがおすすめ
建築士で住宅設備アドバイザーの私、りこ(@rico_archi_myhome)が軒の出について解説します。
軒の出について理解して、心地よいお家づくりをしましょう!
軒ゼロでは得られない!軒の役割
![軒がある一軒家](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2023/01/house-roof-1024x538.jpg)
住宅の屋根のうち、外側に出ている軒。
この軒には外観以外にも役割があるのです。
雨風(雨漏り)を防ぐ
雨漏りと聞くと、古い家を想像する方もいるでしょう。
実は激しい雨風はどんな家でも室内に侵入する恐れがあるのです。
台風やゲリラ豪雨の際は、これらの場所から雨風が侵入する可能性もあります。
しかし軒があることで、外壁に直接当たる雨風を減らすことができます。
よって雨風の侵入も防ぐことができるのです。
![](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2022/09/③びっくり-150x150.png)
台風やゲリラ豪雨は近年増えています。
軒で雨風を防ぎましょう。
外壁を守る
外壁は雨風や直射日光で劣化してしまいます。
![](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2023/01/6-150x150.png)
外壁は家の耐久性を保つもの。
劣化が早まると、メンテナンス頻度も多くなる。
![](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2022/09/③びっくり-150x150.png)
そして外壁のメンテナンスは
華香お金がかかります…
しかし軒があれば、雨風や直射日光の当たる量を減らすことができます。
その結果、外壁を守ることができるんです。
日差しのコントロールができる
軒がなければ日差しがたくさん室内に入ってしまいます。
冬は構わないのですが、夏は室内の温度が上がってしまう原因になります。
冷房の効きも悪くなりますし、住み心地も悪いです。
![](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2022/09/rico_icon-150x150.png)
でも大丈夫!
軒があることで日差しをコントロールできるよ!
日差しをコントロールすることで、室内の快適性は変わります。
軒の出と日差しの関係についてもう少し詳しく解説しましょう。
軒の出と夏の日差しの関係
![夏の日差し](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2023/01/sun-summer-1024x538.jpg)
夏の太陽は位置が高いです。
位置が高いということは、軒の長さがあれば直射日光の量を減らすことができます。
軒の出が300mmの場合
軒の出が300mmだった場合の夏の日差しを考えてみましょう。
![軒の出300mmと夏の日差し](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2023/01/nokinode300-summer-1024x538.jpg)
軒が短いと日差しが室内の奥まで入り込みます。
窓の高さを2000mmと仮定すると、最大で約1500mm室内に直射日光が入ってきます。
窓全面に直射日光が当たるので室内が高温になってしまうのです。
![](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2022/09/rico_icon_shock-150x150.png)
冷房の効きも悪くなるし、
室内が蒸し暑くなっちゃうよ…!
軒の出が900mmの場合
では軒の出を900mmにして考えてみましょう。
![軒の出900mmと夏の日差し](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2023/01/nokinode900-summer-1024x538.jpg)
先ほどと同じく窓の高さを2000mmとすると、窓下部の800mmほどしか直射日光は当たりません。
軒の出が300mmの場合の約半分に減らすことが可能なのです。
太陽の明るさを取り入れつつ直射日光を減らすことができ、とても快適な室内になります。
![](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2022/09/rico_icon-150x150.png)
直射日光が当たる部分が少ないと、
冷房の効率も良くなるよ!
空調の光熱費は真夏と真冬は上がりがちですよね。
少しでも光熱費を減らすためにも、軒の出に長さがあることは大事なんです。
軒の出と冬の日差しの関係
![冬の日差し](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2023/01/sun-winter-1024x538.jpg)
軒の出が900mmだった場合の冬の日差し。
夏場と違い、冬は直射日光を取り入れて室内を暖かくしたいですよね。
![軒の出900mmと冬の日差し](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2023/01/nokinode900-winter-1024x538.jpg)
夏は太陽が高い位置にありますが、冬は太陽が低い位置にあります。
よって軒の出があったとしても邪魔にならずに日差しを取り込めます。
![](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2023/01/1-150x150.png)
太陽の日差しを有効に取り込んで
室内がポカポカに♡
軒を出すなら900mmがおすすめ!
![家全体の設計図](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2023/01/house-design-diagram-1024x538.jpg)
軒の役割が効果的になる長さは最低でも600mm、理想は900mmです。
900mmもあれば雨漏りや外壁の汚れに対して、劣化を防ぐ役割を十分に発揮してくれます。
軒を出すことでお金はかかってしまいますが、その後の外壁のメンテナンスに比べると安価です。
外壁は清掃をこまめにするのも難しいので、出来る限り軒で守ってあげましょう。
![](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2022/09/rico_icon-150x150.png)
軒を出すことで重厚感も増し
デザインの要になるのもメリット!
また軒と一緒に考えてほしいのが窓の設置位置についてです。
南側の窓を大きくし、軒の出を900mmにすればかなり住み心地の良いお家が作れますよ。
![](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2022/10/window-title.jpg)
室内の間取りと同じくらい、軒や窓についても住みやすさを考えてくださいね。
軒の出は900mmがオススメ!のまとめ
![小さな家](https://ricoarchi.site/wp-content/uploads/2023/01/small-house-1024x538.jpg)
軒の出があることで得られるメリットは大きいです。
建築士夫婦の我が家も軒の出は900mmですよ♡
- 軒の役割
- 雨風(雨漏り)を防ぐ
- 外壁を守る
- 日差しのコントロールする
- 軒の出と、夏・冬の日差しの関係
- 夏:直射日光の量を減らし室内が高温になるのを防ぐ
- 冬:太陽の位置が低いので軒があっても日差しが入る
- 軒の出は900mmがおすすめ
- 軒を出すのに費用はかかるが、外壁メンテナンスや漏水の危険性を考えると安価
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